eラーニングという分野はあまり注目されてはいない。
しかしながら、2016年こそeラーニングの躍進の1年になるのではないだろうか。
オンライン学習塾の『アオイゼミ』が2.8億円を調達
オンライン学習塾アオイゼミを展開する葵は、KDDI Open Innovation Fund、マイナビ、電通デジタル・ホールディングス、日本政策金融公庫らから総額2.8億円を調達したことを本日発表した。(2015年11月25日のもの)
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オンライン学習塾と言えば、リクルートの『受験サプリ』、家庭教師で有名なトライグループの『Try IT』そして『アオイゼミ』がしのぎを削っている。そしてその中では唯一オンライン学習塾のみを展開し、ベンチャー企業と言える『アオイゼミ』が2.8億円を調達した。評価額については明らかにされていないが、調達額から想像するに10億円前後の時価総額となっているのではないだろうか。2012年の創業であることを考えると順調な成長を見せている。
他にもschoo、Progateなどがひしめくeラーニング
先ほど挙げた3つはオンラインの学習塾、つまり受験勉強などに対応したオンラインの学習サービスである。しかしながらeラーニングはこれだけではない。
スクーは『卒業をなくす』を合言葉に、もう学生ではない社会人を対象に学習サービスを提供している。著名人のインタビューや英会話、webデザインなどのコンテンツが充実しているサービスだ。
Progateはプログラミングの学習に特化したサービスである。実際に動画を見ながら制作を行っていくことで基本のHTMLから最新のswiftまで言語を学ぶことができる。
このように、eラーニングは受験の勉強だけではない。もしかすると金銭的にも余裕のある社会人を対象にした方が市場が大きい可能性すら存在する。そうした多くのeラーニングサービスがひしめいているのが現状だ。上場などの大きなインパクトを残した企業はまだ存在しないが、多くの有望なサービスが存在している。
口コミからユーザーを増やすeラーニングサービス
前述のアオイゼミはCMなどの広告を行っておらず全て口コミからユーザーが集まって18万人の生徒数を記録したという。例えば、受験生対象サービスならば受験生の中で口コミが広まればそれが途端に流行ることもありうる。有用なサービスであればそういった対象群に対して知れ渡ることもあり非常に低コストでユーザーが集まる。
アプリなどとは違ってそういった形からユーザーが増えることもあるのが魅力だ。他のwebサービスとは違ったプロモーションが考えられるし、ビジネスモデルも基本的に月額課金なこともあって異なったものになる。
eラーニングは3月のプロモーションがカギ
3月というのは様々な面で準備の月であるし、そして心機一転次の1年への決意を明らかにする年である。例えば、高校2年生は3年生になるときに受験への準備を様々する。当然ながら学習塾の入塾が1番多いのも3月である。さらに、新しくサラリーマンになる新社会人にとっても社会人としての勉強をしようというモチベーションになるだろう。
2016年がeラーニングという業界の躍進の1年になるとすればそれは3月に結果が出るだろう。3月のタイミングで爆発的にユーザーを増やすことができれば2016年にはeラーニングの新規上場が相次ぐかもしれない。