買収を断り続け、30兆円企業になったFacebook


買収やIPOというのはシリコンバレーのみならず世界のスタートアップの一大事だ。
起業家にしてみれば一躍億万長者に躍り出る機会であるが、それを断り続けた男が存在する。それが、Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグである。

たった4ヶ月で買収のオファーを受けたFacebook

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上記記事の通り、Facebook社がたったの7枚の資料だけで売り上げを上げていることはシリコンバレーではよく知られた話ではあるが、その以前であるFacebookの立ち上げの4ヶ月後にはなんと1000万ドルのオファーを受けている。設立から4ヶ月で10億円もの価値があると当時評価されているのだ。(そしてその評価はあまりの過小評価で、最終的に彼らは30兆円まで成長する。)

このように、ハーバード大生を中心として多くのユーザーを獲得したFacebookは様々な買収案件を受けている。シリコンバレーでは起業家とVCの攻防はよくある話だ。起業家は、資金は欲しいが経営権を握られるのは困る。ましてや買収されて自分のものじゃなくなるなんてもっての他だ。とはいえ資金が欲しいという中で妥協ラインを探していく。起業家が強気であればあるほど買収はなかなか成立しない。

Googleも買収を検討したFaceook

2004年2月にFacebookは創業しているが、その年の夏にはすでにGoogleが目をつけ、同社の買収を検討している。この異常なまでのスピードこそがシリコンバレーの持つ魅力の1つかもしれない。たった半年やそこらでGoogleという世界で5本の指に入る大企業が欲しくなるような企業が、サービスが生まれるのである。

さらに大きな具体的な金額が提示されたのは、2005年の3月、つまりザッカーバーグがFacebookを設立してから1年の20歳の頃である。バイアコムから7500万ドルの買収の提案を受けていたというのである。これを受ければザッカーバーグの元には3500万ドルの現金が流れ込んでいた。20歳にして35億円という破格の金額であり、一生遊んで暮らせることは間違いない額であろう。

ヤフーもFacebookを買収しようとした

2006年、Facebookの設立から2年が経ったときのことであるが、Facebookの買収が本格的に動くことになる。ヤフーが10億ドルでの買収をオファーし、多くの投資家や幹部がそのオファーを受けることを望んだのである。しかし、ザッカーバーグは現在もあるニュースフィード機能を発表しようとしており、これがうまくいけば10億ドルなどあまりに小さい話だと考えていた。

それでも多くの幹部はFacebookの買収については前向きに考えていたものの、結果として、ヤフーは自社の経営があまり芳しくなく、資金的な都合からもオファーを8億5000万ドルに下げた。このオファーをFacebookは10分で却下したという。

マイクロソフトはFacebookを150億ドルと評価した

2007年、まだFacebookができてからたったの3年のことである。ついにはマイクロソフトのCEOスティーブ・バルマーがFacebookの買収に乗り出した。しかしながらバルマーはザッカーバーグが決して経営権を手放さないとわかっていた為、半年ごとにFacebook社の株式を買い取る契約を結ぼうとした。

それでもなおザッカーバーグは首を縦に振らなかったものの、結果としてマイクロソフトはフェイスブックの株式の1.6%を実際に約2億4700万ドルで購入した。たった3年でザッカーバーグの創ったFacebookは1兆円を超えるものになっていたことが分かる。

圧倒的な強気の姿勢が今のFacebookを生んだ

結果として、Facebookは時価総額にして30兆円を超える企業に成長した。もちろんFacebookのようにうまくいく企業だけではなく、EvernoteやDropboxのように買収を受けておけばよかったのにというような企業もある。はたまたPayPalのように一度買収を経てから買収されたeBayよりも大きくなるケースもある。

とはいえ、最高の起業家になるための方法の1つがザッカーバーグのように自社のサービスを高く評価し、一貫して強気の姿勢を貫くことであろう。億の単位を超える現金を手にするチャンスを得たにもかかわらずそれを断るというのは信念を持っていなければできないことである。そういった起業家が出てくる日は次はいつだろうか。