昨年、上場を見送ったLINE。
その動向には多くの企業が注目しているが、MAUはこれ以上の上積みは期待できず次のステージへと以降か…
LINEが業績を発表
LINEは4月30日、1~3月期の業績を発表。連結売上額は前年同期比70%増の281億円(前四半期比9%増)で、基幹事業であるLINE事業単体の売上額は前年同期比76%増の254億円(前四半期比9%増)だった。連結売上額には、LINEの海外展開を担うLINE PLUSと、「LINE@」事業を手掛けるLINE Business Partnersの売上額が含まれている。利益は非公表としている。
出典 http://japan.cnet.com/
LINEが業績を発表。
1~3月期は前年同期比で70%増ではあるが、
前四半期比(つまり2014年10~12月期)では9%増と頭打ちかと思われる。
SNSという1日1日で業績の変化する業態においては、前年と比べるのでは遠すぎる。
前月と比べるくらいでちょうどいいと言えるだろう。(もちろん季節に左右されるので正確とは言えないが…)
現状の形では頭打ちにきたのではないかと思われる。
ユーザーを増やす戦略から、Ecosystemの形成へと入るのではないだろか。
Ecosystemという概念の解説はこの記事から
ユーザーの伸びは限界か
同社によれば、3月時点のLINEの月間アクティブユーザー数(MAU)は約2億500万人。LINEがトップシェアを占める日本、タイ、台湾、インドネシアの4カ国のMAUは約1億2300万人という。直近では、インドネシアにおけるユーザーの拡大が急速に進んでいるほか、グローバルでの新規ユーザー数と月間アクティブユーザー数が引き続き堅調に増加しているそうだ。
出典 http://japan.cnet.com/
メッセンジャーアプリは、地域ごとに独占市場になる傾向にある。
(ユーザーは周りがやっているからという理由で始めるから当然である。)
地域ごとに、または国ごとに
WeChat,WhatApp,LINEが席巻しているという状態である。
おおよそのシェアはすでに決まっている。
これ以上そのシェアに変化が出ることはないだろうから、
(あるとしたら通信インフラの不安定な東南アジア、アフリカくらいであろう)
LINEはどこまでその市場を伸ばせるかと言う展開になる。
すでに次の方向性は明確化
LINEの次の方向性は明らかになっている。
4つのサービスを発表し、それぞれを進める構えだ。
LINE Pay
LINE内で送金ができる。
CtoCアプリやショッピングアプリでの買い物などLINEを通しての購買ががストレスなくできるようになる。
LINE WOW
LINEを通してデリバリーサービスが注文できる。
LINEを開いてすぐに注文ができるのが魅力だ。
LINE Taxi
上記のデリバリーサービスと同様に、
タクシーの配車ができる。
LINE@
学校や法人などの団体がLINEを通して情報を発信できる。
今までのメールマガジンに変わるツールになるだろう。
出典 http://matome.naver.jp/
また、店舗内のマップに特化したLINE Maps、ギフトサービスのLINEギフト、求人情報のLINEバイトなど、生活のプラットホームとなるサービスが非常に多く詰まっている。
各国地域のユーザーを押さえた今、いかにその生活圏を押さえるかがポイントとなるだろう。
リクルートすらLINEに飲み込まれる?
上記のように、リクルートもLINEと同様にして、
生活の中での情報を提供するサービスを多く持っている。
LINEの場合、より日常へとフォーカスを当てた内容となっているが(LINE Mapsがまさにその例)、大部分が競合すると見て間違いないだろう。
リクルートは多くの媒体を持ち、その地位を築き上げているが、LINEは圧倒的なユーザー数を持っている。
おそらくリクルートとLINEでは多少のユーザーの年齢層の違いこそあるが、LINEバイトはまさフロムエーと被っている。少なくともこういったジャンルは大打撃を受けることであろう。
LINEがスマホを主戦場とし、おおかたスマホでしかアプローチをできないことを考えるとジャンルは今のところ限られている部分もある。(スマホで家を探すとなるとなかなか画面が小さく不便である。)
そのような理由から、
LINEがすぐにリクルートの顧客を奪うことはない。
ただし、LINEが完全に被る業界へと乗り出したとき、リクルートは勝てるのだろうか。
日常にフォーカスしているのがLINEの特徴
LINEMapsがまさにLINEの真骨頂であろう。
店舗での地図なんか、少し歩いて地図のある場所までいけば見つかる。
他の企業でわざわざそのようなことをしようなどとは思わない。
ただし、LINEであればもともと誰でもインストールしている。そこにすぐに表示される地図があれば人はそれをストレスなく見ることができる。
そこから、地図に店舗の割引などの情報を載せることで、購買を増やすことができる。
そういった日常での便利なサービスを展開していくのがLINEの役割になることだろう。
※追記
ホリエモンも感心したLINEの次なる戦略はこちらから