Googleがグループチャット・アプリのSpacesをリリース


あのGoogleがソーシャルアプリでリベンジだ。
グループチャットの『Spaces』ははたしてどんなアプリだろうか。

Googleの苦手分野

“世界の頭脳”とも称され超一流の人材が多く集まるGoogle。今ではAlphabetとして世界で最も大きい企業の座を維持している。そのGoogleにも実は苦手なジャンルがある。世界から超優秀な人材を集め、潤沢な資金をもって開発を行っているGoogleでもだ。

そのジャンルがソーシャルネットワークだ。若きFacebookが業界のトップに立ち、Pinterestやさらに若いSnapchatなどあらゆる企業がユーザーの流行を引き起こすジャンルで、GoogleもGoogle+というソーシャルネットワークを運営していた。プロジェクトの開発には1年をかけ(この期間はシリコンバレー発の多くのスタートアップが数人の創業者で数ヶ月で開発を行うことと比べると異常なほどに工数が多い)、それでも全くと言っていいほどヒットしなかった。
SNSが苦手なGoogleが新たなソーシャルサービスを発表した。

『Spaces』はグループ共有に特化したアプリ

そのソーシャルアプリの名は『Spaces』。2016年5月17日にサービスが発表された。情報のグループ共有に特化したアプリと目されており、小人数のユーザー・グループがこのアプリ内から検索、YouTube、Chromeなど他のGoogleサービスを共有し、コンテンツやリンクなどを共有することができる。また、共有コンテンツを中心としてチャットなどを行うこともできる。

ソーシャルサービスではあるものの、それは SlackFacebook Messengerと近いジャンルに位置するのかもしれない。マスを狙ったサービスというよりもビジネスのシーンでの利用が想定される。

『Spaces』の目的とは

今回の『Spaces』は以前のGoogle+よりもよりGoogleらしく、ソーシャルな側面以上に情報共有の利便性に重きを置いていることが分かる。Snapchatがユーザー間の何気ないコミュニケーションを促進しているのと比べるとある意味では対極だ。
アプリでの利用を大きく想定しているのかそのインターフェースは非常にシンプルであり、1回タップすれば共有空間であるSpaceができる。ボタンをタップするだけでリンクに画像、動画などのコンテンツを投稿することができる。

Googleは、その利用シーンを研究、調査のグループのみならず、特定の分野に共通の趣味を持つグループや旅行の計画を立てるなど、様々挙げている。
いまいちインパクトに乏しいように思える『Spaces』ではあるが、はたしてGoogleのソーシャルへの挑戦は実るのだろうか。