メタップスの上場の理由に迫った。


あの最強ベンチャーと呼ばれるメタップスが、
昨日7月24日上場を発表した。多額の資金調達を行ってきた彼らの上場にははたしてどんな意味があるのだろうか。

近年最も評価されるベンチャー企業がメタップスである

http://kigyo-ka.com/00145/

メタップスと言えばこの記事は出すやいなやFacebookで拡散され、一瞬で400回以上の拡散がされた。『大成長間違いなし!スタートアップ資金調達額トップ10』でも圧倒的な1位に輝くなどすでにベンチャー企業の中では群を抜いた存在であることは間違いない。

他にもメタップスについて扱った本誌の記事は以下から。

これから注目!近年大型資金調達の企業10選!!
『地球規模の構想力』で話題のメタップスがすごすぎる
話題沸騰のベンチャー企業メタップスが新会社を発表

メタップスが上場を発表

株式会社メタップス (本社:東京都新宿区、代表取締役:佐藤航陽)は、本日、
東京証券取引所マザーズ市場の新規上場を承認されましたことをお知らせいたします。
上場日は2015年8 月28 日(金)を予定しております。
ここに謹んでご報告申し上げますとともに、これまでの皆さまのご支援、ご高配に心より感謝申し上げます。

弊社は、今後も『コンピュータにあらゆるデータを学習させ、人々の最適な意思決定を支援する頭脳になる』というミッションのもと、「metaps(メタップス)」並びに「SPIKE(スパイク)」等のサービス拡大と企業価値の向上に努めてまいります。
引き続き、変わらぬ厚誼を賜りますよう、お願い申し上げます。

出典 http://www.metaps.com/

そんなメタップスが東証マザーズ上場を果たした模様である。

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出典 http://www.jpx.co.jp/

有価証券報告書の記載では、売り上げは10億円ほど、収益はマイナス4億円ほどとなっている。つまり赤字の上場である。今期(2015年8月期)の決算がちょうど終わる前に上場というのが気になる点ではあるが特に意味はなく事業のタイミングの問題であろう。

売り上げに対して驚異的な時価総額のメタップス

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出典 http://www.jpx.co.jp/

メタップスの株式の売り出し総数は、158万株ほど。1株の公募価格はまだ発表されていないが3300円が想定されている。また、メタップスの総発行株式数は約1233万株になる見込みであるから、時価総額は、406億円という計算になる。

会社の価値を測るのには様々な方法があるが通常計算が最も簡略なのはPERをおおよその20倍に設定するという方法である。要は純利益に20倍をかけるという方法であるが今回のメタップスは赤字なのでそれは成り立たない。(amazonなども赤字の企業の例である。)
では、仮にありえない計算であるが、売り上げの10億円に対して収益率が30%というありえないほどに高い数字だったとしよう。その場合でも時価総額は60億円である。今の売り上げの規模から想定される時価総額は高くても60億円ということが分かる。

時価総額はもちろん企業の成長を見込んで決まる数字である。ということはメタップスの400億円という異常な時価総額は異常なまでの成長性を考慮しての数字である。
創設7年以内でこの数字を叩き出し、早くから人工知能を用いたアプリの収益化プラットフォーム事業に手を出すなどCEOの佐藤航陽氏の手腕が評価されていることは間違いない。

メタップス創業者佐藤航陽氏には145億円が流れ込む?

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出典 http://www.jpx.co.jp/

株主の構成を見れば分かるように、メタップス創業者である佐藤氏は440万株を保有している。つまり1株3300円で計算すると145億円となる。もちろん株式を手放すことはないであろうから現金としては全く変わらないが、彼自身の資産は145億円におよぶということである。

あれだけの資金調達を行いながら自身の保有割合が39.4%もあるというのは驚愕すべき事実である。常に佐藤氏自身はメタップスの価値を高く評価しながら資金調達を行っていたのだろう。資金調達できるのはいいがそこで自身の株式を割合として大きく減らすパターンは多く存在する。グノシー創業者の福島氏が同社株式を3.53%しか保有していないのは有名な話だ。

なぜメタップスは上場をしたのか?

今回のメタップスの売り出し株式の総数は158万株ほどであり、同社に流れる資金は52億円ほどである。もちろん大きな額であることは間違いないが、今まで行った資金調達では同程度の資金を調達しており、それに対する手間を考えた際に上場というのは非常に大きな手間がかかるのが事実としてある。
そのわりにはIPOによって得られる資金は52億円というのはあまり割に合っているように見えない。

なぜメタップスが上場したかの真意は定かではないが、おそらくこれで大きな資金調達は最後と考えているのであろう。それにこれからは資金調達を融資によって行おうと考えているのかもしれない。その場合に上場企業であるということは非常に大きく働く。いずれにせよ上場によってメタップスの首尾は把握しやすくなる。これからも注目である。