意識高すぎるSNS『Lemon』の変わり果てた今


意識高すぎるSNS『Lemon』を覚えているだろうか。
彗星のごとく現れたSNSの到来に人々は沸き立った。しかし、それは『俺は審査通過した/できなかった』というものだけで、その謎のコンセプトにユーザーは離れていった。はたして『Lemon』はどうなっているのだろうか。

彗星のごとく現れた意識高すぎるSNS『Lemon』

http://kigyo-ka.com/00194/

意識高すぎるSNSをご存じだろうか。謎の人工知能が入会の審査を行うというあまりに意識の高すぎるSNSが話題をさらった。その意識の高さと比例するかのように突っ込みどころの多いサービスでもあり、そういった意味でも各方面で話題になったサービスであった。また、サイバーエージェントのVCが出資をしたとあってそれも火に油を注ぐかのように話題を広げた。

Lemonは、全大学生・院生の1%をターゲットとした、人工知能による審査制のSNSです。普段の学校生活やサークル活動、アルバイトなどの日常の中だけでは得られないようなハイレベルな交流を提供します。

出典 http://lemonlemon.co/

こんなうたい文句からなるSNSではあるもののはたしてヒットしたのだろうか、4ヶ月たった今はどのような展開を迎えているのだろうか。

意識高すぎるSNS『Lemon』の今

そして、現在の『Lemon』はこのようになっている。大学生対象という言葉が抜けている他、意識の高さがなくなってしまったような気もする。まるで多くの批判を受けてすっかり丸くなってしまった起業家のようにサービス自体もコンセプトは失われつつある。これを見た限りでは特に意識の高さは感じられない。我々はこの『Lemon』というSNSを元意識の高すぎるSNSと呼んだ方が良さそうだ。

見た限り機能自体は特に変わっていないように思える。『オススメのメンバーを1人毎日教えてくれて交流ができる』『掲示板に投稿ができる』『メッセージによるやりとりができる』といった内容で、(これ、Facebookのグループでやればいいんでは…)というような内容ではある。デザインも変わらず簡素なままだ。10年前にこんなサイトあったなあと思わせる情緒がある。

元意識高すぎるSNS『Lemon』の違和感

http://kigyo-ka.com/00195/

この記事を読んで頂くことでもこのSNSに対するWebベンチャーから見た違和感というのはご覧いただけることだろう。まず気付くのはあまりにも簡素なデザインだ。一貫してデザインがシンプルで、シンプルどころかこれからデザインを入れるのかなといった具合である。おそらくではあるがここまでデザイン性がないというのはデザイナーが存在しないのではないだろうか。人員を割くことができないためデザインは無視しているのはしょうがないかもしれない。

ちなみに、このSNSは利用規約の際に『人材関連のヘッドハンター等』のコンタクトがあること、そういった声がかかることへの承諾を求めており、収益をそういった点で生み出そうとしていることが分かる。採用と絡めることは弊誌の予想したものと同じではあるが、はたしてどれだけうまくいくのだろうか。半匿名SNSなのに急にヘッドハンターにコンタクトされるのも不思議な話ではある。

そして、このSNSは実は誰でも入れるのではないかという疑惑が上がっている。Facebookログインを利用してサービスを行えるわけではあるが、登録審査の際に質問があるらしく、Facebookに一切投稿を行っていない(つまり、質問以外の情報がない)状態でも審査を通過することができたということである。となると、質問の答えに点数を割り振ってそれで一定に達したら登録を許可するといった形になっているのかもしれない。
もし、意識の高い能力のある学生を集めるSNSにしたかったのなら、登録ユーザー5人以上の招待がないと入れないとか昔のmixiのようなシステムにした方が良かったのではないだろうか。その方が狭いコミュニティとして成立しうる。今のままでは”なんか意識高い掲示板”でしかない。

意識高すぎるSNS『Lemon』の今後

lemonkeijiban

こんな具合の掲示板機能が『Lemon』の主な交流機能なのであろう。もしかすると出会い系になっているのかもしれないが、今のところ目に見えるのはそのくらいだ。ちなみにアクセス数は直近3ヶ月落ち続けている。mixiができる前くらいに中高生が楽しんでいた掲示板のようである。特に意識の高い内容も見受けられずその利用目的はいまいち分からない。

正直なところ、このSNSの今後というものは全く見えてこない。そもそも企業側は真面目にこのサイトを作っているのか謎だ。あまりにデザインがなさすぎるし、SNSの存在目的も分からない。プログラムを学ぶ大学生が卒業研究の一環としてPHPやらRailsやらを駆使してSNSを作り上げたのならなかなかのものかなというぐらいである。何がしたいのかよく分からないSNSであり、15年くらい前のサイトに見えてしまう。この評価を圧倒的に覆す今後に期待したい。