民泊ビジネス向けクラウドソーシング広がる


Airbnbを中心とした民泊は大きなキーになるだろう。
その中で、民泊産業へのサービスもまた広がりを見せている。

民泊産業へのビジネスが広がる

一定の条件の下に合法化された民泊であるが、すでに民泊産業向けのサービスが動き出している。
そもそも、民泊自体が日本で展開する際には海外の訪日観光客向けであることが多かったり、清掃や鍵の受け渡しなど、そこに自分も住んでいるのならばともかくビジネスとして行う分には面倒臭い作業が多い。外国語対応や清掃、鍵の受け渡しなどはすでに業者が存在する。

民泊向けのクラウドソーシングサービス『Mister Suite』では、Airbnbなどの複数アカウントからの予約を一元管理し、その上で清掃や鍵の受け渡しなどのゲスト対応を行ってくれるため、物件のオーナーがやらなくてはいけない業務を極限まで減らしてくれる。

民泊向けクラウドソーシングの仕組み

仕組みとしては、清掃が必要な物件をクラウドワーカーが見つけ作業を行うことができるようになっている。そのため、クラウドワーカーも自分の時間をうまく利用してより効率的に仕事をこなすことができるようになる。その他の業務についてもおおよそ同様だ。

『Mister Suite』を運営するSQUEEZEは、ジャフコなどから4.2億円の資金調達を実施している。SQUEEZE代表取締役CEOの舘林真一氏は、ゴールドマンサックス証券を経て、トリップアドバイザーでディスプレイ広告の運用を担当した経歴がある。SQUEEZE社は2014年9月の創業であるが、旅行業界に携わった経験からこのビジネスが生まれたのだろう。

今後拡大の可能性は

また、2016年5月25日にSQUEEZEは新たに『Mister Suite Lb』をリリースした。このサービスは物件運用のノウハウを用いてAirbnbなどの宿泊仲介サイトに掲載されている物件データを収集、分析したものを一般公開するサービスである。民泊による物件運用を検討するユーザーの強い味方になるだろう。

すでに『Mister Suite』には270件の物件が登録されており、清掃スタッフは40人ほど、面接と2回の研修を経て登録されるリモートオペレーターは25人になるという。民泊はサイドビジネスとして行われるケースも多いためリソースを割きづらい部分もあるだろう。そうした不安をこのサービスがスタッフを敵材適所で埋めることで払拭できれば産業はさらに大きくなるかもしれない。