アルファベット第2四半期は21%増収でモバイル広告好調


アルファベットの決算は相変わらず順調だ。
しかし、広告頼みは変わらず、今後どういった柱を作るかへの疑問はぬぐえない。

アルファベット相変わらず好調の決算

アルファベット(旧Google)の第2四半期決算が2016年7月29日発表された。
その結果アルファベットの第2四半期は予想以上の増収となった。好調に寄与したのはモバイル広告や動画広告などの基幹事業である。売上高は215億ドル(前年同期21.3%増)であり、アナリスト予想の207.6億を上回った。

決算発表を受け、アメリカ株式市場でアルファベットの株価は一時6.5%増となるなど市場も好感を示しているようである。

広告収入頼みもモバイルへのシフト成功

Googleの広告収入は191億4000万ドル(19.5%増)となり、相変わらずアルファベットの中でも非常に大きなウエイトを占めている。その広告において、広告のクリック数は29%増とこれもまたGoogle事業におけるユーザーのクリックという母数も増えていることが分かる。

純利益は48.8億ドルと、前年同期の39.3億ドルから大きく増加している。1株あたりの収益は7ドルで、利益率は20%を超えることも好調さを実証するものとなっている。 Googleのみならずweb広告は今までパソコン向けの広告の方が単価が高く、PCへの収入への依存度が高かった。それをモバイル端末向けの広告事業も強化してきたことがこうした結果を生んでいると言えるだろう。

その他の事業はいまいち

また、基幹となるGoogleの事業以外では(自動運転車やブロードバンドなど)、売上高が150%増の1.85億ドルとなったものの、営業損失も8.59億ドルに拡大した。まだまだGoogle1本であることがこの数字からも分かる。

広告市場ではGoogleとFacebookが激しく争っている。Facebookはこの日発表した第2四半期決算で広告収入が63%増となった。この成長は当然Googleを上回るスピードである。SNSにおけるユーザーの滞在時間が増える以上、その中で広告収益が増えていくのは自然なことであろう。今後Googleに肉薄する存在になるであろうことはすでに約束されている。今後、Google事業は今のように好調とは限らない。それは様々なアナリストも指摘することで、Googleでも自覚しているだろう。アルファベットではGoogle以外の事業はどんどんと増していく。はたして主軸になるのはどの事業なのだろうか。