アルファベットがアップルを抜き世界一の時価総額に

 

米アルファベット(旧Google)が大仕事をやってのけた。
アップルを抜きその時価総額は世界1位、世界で最も価値のある企業となった。

アルファベットが世界一の時価総額に

1日の米株式市場時価外取引で、米アルファベット(旧グーグル)の株価が大幅上昇し、米市場の時価総額でアップルを抜きトップとなった。

出典 http://newspicks.com/

この日の取引後に第4四半期決算を発表し、モバイル端末での広告事業や『YouTube』の業績が好調であったアルファベットは株価が6%上昇しアップルの時価総額を上回った。

伸び悩むアップル

アルファベットが株価を伸ばしているのに対し、アップルの業績は対照的だ。中国を中心としたアジア圏でのiPhoneの売り上げは伸び悩み、出荷台数の伸びは最低水準に落ち込んだ。さらにはApple Watchも次の主力商品になりうるほどのものでは現状ないことから、株価は落ち込んでいる。

ハードで勝負するアップルにとっては、現在最も販売台数の多いiPhoneの売り上げがキーになる。そしてその次のデバイスが出てこないことには好材料はないだろう。iPhoneのヒットで世界1位の時価総額に躍り出たアップルはまた次のデバイスを世界規模でヒットさせないことにはこの状況は打破できないだろう。

アルファベットの今後とは

実は、同じIT企業に分類されながらもアップルとアルファベットの事業には大きな違いがある。
プロダクトがiPhone、MacBookなどの数種類であるアップルに対してアルファベットはGoogleの名のおなじみの検索エンジンにYouTubeやAndroidも傘下に収め、ロボットカーの開発に、医療分野など事業は非常に多角化している。ハードで勝負するアップルと世界的頭脳を集め様々な分野で事業を展開するアルファベットは大きく異なるだろう。

現在アルファベットを引っ張っているのは、Google、Android、YouTubeという3つの柱であるだろう。とはいえ、その先の未来は様々だ。VRなど現在大きな飛躍を期待させる事業にも取り組んでおり、今後さらなる成長も期待できそうだ。

アップルの命運を握るのはApple Watch?

対してアップルの未来は非常に難しいものであるように思える。iPhoneの出荷台数が今後これ以上伸び続けるかというと、アフリカあどの貧困層の経済水準が上がれば自然と伸びるだろうが、それ以上に何かブレイクスルーがあるかというと難しい。
iPhoneのヒットがアップルを押し上げたように、Apple watchなどのウェアラブルデバイスがまた新たな市場を作り、そこでアップルがシェアを獲得することが至上命題と言えそうだ。

ハードに力を注ぐアップルの経営の性質上、Apple Watchが大きなウエイトを占めているのは間違いないだろう。Apple Payなどのソフト面での動きもスマートフォンという媒体を通して起こるだろうが、やはりハードの売り上げが最も大きいのは間違いない。
今後のアップルのカギはApple Watchにありそうだ。