サイバーエージェントが身を持って示したクラウドファンディングの闇


不正発覚というものは往々にして氷山の一角であり、これらの問題は、
今後起こりうる可能性は十分にあるでしょう。webの普及により不正は発覚しやすくなっています。

『片目惚れ』の不正事件

http://kigyo-ka.com/00136/

まだ読んでいない方はぜひこちらから。
簡単に説明するとクラウドファンディングで支援額によって得られる投票の結果を不正に操作したという内容。

クラウドファンディングとアイドルは似ている

クラウドファンディングとアイドルのビジネスモデルは非常に似ています。
どちらも『応援する』という行為をお金を払うという行動によって代替するからです。AKBのファンは別にそのサービスに価値があるとは思っていません。(CD1000枚を買っている人は別にそれに100万円もの価値があるとは思っていないでしょう。)ただ、『応援したい』からお金を出すのです。
言ってみれば、その好意(恋愛感情にも似た何かなのでしょうか)に対して人はお金を払います。好きな人を応援するという心理的満足感に対してお金が払われています。

そんなわけで、クラウドファンディングも『こんなことを実現したい!』というものに対してお金を払って応援するのです。初期には女子学生が留学の費用を募ったりしていました。

『応援したい』という感情からお金を巻き上げている?

見方によってはこれらはアイドルやクラウドファンディングの実行者(『片目惚れ』で言えばその女性タレント)を『応援したい』という気持ちである消費者からお金を得ていることになります。
それ自体は悪いことではありませんし、消費者は満足感を得ていますから倫理的にも問題はありません。ただ、今回の『片目惚れ』についてはそれが悪い方向にいったことは間違いないでしょう。

お金を払ってその対価に得た投票が正常に反映されていない、つまりその有効性が疑われるものを販売したわけです。クラウドファンディングと言えば聞こえはいいですが、内容はただのサービスの販売です。そのサービスが嘘だったわけで詐欺などの罪に問われる可能性もゼロではないでしょう。

クラウドファンディングは『応援』をウリにするべきではない

クラウドファンディングの中にアイドルのビジネスモデルを入れるのはビジネスとしての戦略としては理にかなっています。
恋愛感情にも似たものからくる衝動は非常に強いですから、それをウリにした方がその額は圧倒的に上がることでしょう。

ただ、それによって今回のような事態は起こり続けます。
アイドルを応援したいファンのお金の終着点は当然ながらその運営なのですから、そのお金というのは別の形で使われるし、そこにギャップが存在するからです。それが見えないことでファンは満足したままでいられるというだけです。

クラウドファンディング自体、すでに応援する形の内容は減ってきています。
http://kigyo-ka.com/00057/
この記事のランキングでもある通り、アニメ上のアクションの実現など、『全員の夢を叶える』ようなものが大きくなっています。親切心などからくるものより、夢を全員のお金を合わせて実現することにニーズがいっているように思えます。

起業家はクラウドファンディングをしろ!

起業家などはクラウドファンディングをもっと利用してもいいと思います。もちろん、『応援してもらう』のではなく、『みんなの夢を叶える』イメージです。

こんな新たな技術を開発するとか、こんなサービスを世に広めるとか、そういった類の『人々がワクワクする事業』とクラウドファンディングの相性は非常に強いです。
クラウドファンディングの支援者の望むことは事業やサービスのリリース、実現ですからたとえそのサービスが利益を出して継続し続けなくてもある程度喜んでもらえます。(もちろん世に浸透しビジネスとして成り立つのが望ましいです。)

起業家という人種がそこまで大衆からの人気を獲得していない日本ではなかなかスケールしにくいものでもあるかもしれませんが、起業家というのは人々の夢を叶える生き物です。もっとそういった方面が出てきてもいいでしょう。