半年間を休み、日本人以上の成果を出す『ドイツ流働き方』


世界一勤勉とも言われる日本人。
しかし決してその働きぶりが評価されているかというとそうではない。日本人よりも休みながら日本人よりも成果を出すドイツ流の働き方とは。

勤勉な日本人が優秀とは限らない

日本人が勤勉であるということはよく知られたことだ。労働時間という観点で言えばそれは世界一であるし、有給休暇を消化をすることも一苦労。さらには、『有給休暇を消化することは会社に申し訳がない』などと考えるように行きすぎたほどに真面目な国民性である。

ただし、その日本人が必ずしも大きな成果を出しているともいえない。労働量のわりには、国民1人あたりのGDPは先進国の中ではそう大きなものでもないし、労働時間でそれを割るとさらに低い数値になる。(もちろん、国民1人あたりのGDPでトップクラスのルクセンブルク、スイス、カタールなどは資源が豊富であり、労働の成果には直結しない。)
多数の自殺者を出し、それでも真面目に働き続ける日本人をよそにそれ以上の成果をそれよりも圧倒的に短い時間で挙げる国があるのである。

1年間で150日を休むドイツ人

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/163360

実は、ドイツ人はほとんど1年間の半分である150日を休んでいる。
それにも関わらず、さきほど述べた日本人の仕事の成果の1.5倍をドイツ人が出しているというデータが存在する。当たり前のように残業をする日本人はもしかすると時間に換算するとドイツ人の2倍以上を働いているのかもしれない。そんなことがあってもおかしくないにも関わらず1.5倍の差をつけられている。

勤勉で真面目と言われた日本人には信じがたい話かもしれない、『ドイツ流の働き方』の秘密はどこにあるのだろうか。そんなドイツ人の仕事術を探った。

個人で対応する日本人、企業で対応するドイツ人

「日本のサラリーマンの多くは、クライアントや顧客に“個人”が付いています。担当が休むと仕事が回らないし、本人も休みにくい。一方、ドイツは対企業だから、誰でもいつでも代わりができるよう、日頃から引き継ぎをしています。気兼ねなく平等に仕事を交代で休めるのです」

出典 http://www.nikkan-gendai.com/

日本ではクライアントに対して、『担当者』という形で付き、常にその仕事をこなすことが求められる。それに対してドイツでは対企業という形の対応をしており常にいつでも引継ぎができるようになっている。だからこそ仕事を休んでも穴を埋めることができるし、休みをとりやすい土壌となっている。

おそらくこれは日本人の真面目な国民性からくる自分の仕事は自分でこなすという役割意識がもたらしたものであろう。そして、日本人は仕事に自分の”居場所”を求める。引継ぎによって簡単に他の人間でも仕事ができるようになったらそれだけ自分の首を切られる可能性にもつながる。逆に、ドイツ人はそれを恐れないし、居場所を仕事に求めていないから決まった時間を会社のために働くということができるのかもしれない。この差の原因は過剰なまでの終身雇用へのこだわりからきている。

どれだけ頑張ったかを重視する日本、成果を重視するドイツ

「効率性を重視するからでしょう。ドイツでは仕事を割り振られた時に、費用対効果が合っているか、まず考える。1日10時間以上の労働は禁止ですし、土日も働けない。この仕事は限られた時間で、成果を挙げられるかを判断し、疑問があれば部下であっても、上司ととことん話し合います。会社側もきちんと応じます」

出典 http://www.nikkan-gendai.com/

よくよく考えれば当たり前の話ではあるのだが、ドイツでは仕事の費用対効果を重んじる。それに対して、日本では『どれだけ頑張ったか』ということが重視される。要は、『これだけの仕事をしました』ではなく、『これだけ会社に忠誠を尽くしました』というスタンスなのである。島国であり、なおかつ農耕民族である日本人は古くは武士の文化から和や忠誠心を重んじている。最もその文化の定着に影響したのは戦争であるのであろうが、そういった経緯からか『裏切りません、あなたのために尽くしています』という顔をしたがるようなきらいがある。仕事がないにも関わらず上司より先に帰らないのもそうした考えからだ。

こうした日本人の意識は『非効率で意味がない』と言ってしまえばそうであるが、なかなか抜けることもない。結果としてドイツ人に大きな差をつけられているのだから、改善していかなくては将来が危ぶまれるだろう。