盛り上がりを見せるハンドメイド市場


C2Cと言えばメルカリなどの不用品販売が強い。
しかし、その対抗馬として大きな伸びを見せるのがハンドメイド市場だ。

C2Cのもう1つの市場はハンドメイド

C2C市場はメルカリを中心に広がりを見せているが、それと同時に市場が広がっているのがハンドメイド市場だ。不用品や中古品のみならずフリマアプリでは手作りの商品が売られることも多い。工場で作られた決まりきった既製品よりも、ゆるい感じで素人の作った味わい深い個性のあるハンドメイド品が好まれることも多い。

古くからは、minnneなどのハンドメイドマーケットなどが存在し、最近ではCreemaが有力である。その他、自分のデザインしたTシャツを販売することのできるSTEERSなど手の込んだ形のハンドメイドも増えている。(STEERSの場合は製造はプラットフォーム側が行う。)

Creemaがハンドメイドで好調

Creemaを運営するクリーマは2016年6月25日、グロービス・キャピタル・パートナーズをリードインベスターとする直近のラウンドで約11億円を調達したことを明らかにしている。Creemaのサービス開始は2010年であるがこれまでに6万人以上のクリエイターが登録しており、240万点のハンドメイド商品が出品されている。Creemaは同前年比で450%以上の成長を見せていることを明らかにしており、この調達資金でシステム開発およびマーケティングを強化するとしている。

Creemaでの商品1点あたりの平均取引単価は同業他社の2倍以上となっており、比較的手の込んだ玄人志向の商品が好まれる傾向にあり、徐々にハンドメイドマーケットも高クオリティを求める方向へと推移しているという。また、Creemaはオーダメイドのフード商品の販売を行っており、ブランジェやパティシエがオリジナルのパンやケーキを販売したり、農家が手製のドレッシングやジュースを販売したりなどしている。うまい形でプロが介在していると言えるだろう。ハンドメイドと言えどクオリティが高く、こだわりのある商品を購入できるようになっているようである。

C2Cは不用品販売とこだわりのハンドメイドの2本柱に?

今後、メルカリなどを中心とした不用品や、中古品、つまり規制の製品をシェアするように売買していく流れと、ハンドメイドによって既製品では得られない個性的な製品を購入できるハンドメイドの流れの2つになっていくのではないだろうか。すでにある程度市場の開拓された売買の市場に対し、ハンドメイド市場はこれから大きくなっていくように思える。

食品に関しては上述のようなパティシエや農家などのプロが作ったこだわりの品などが主流になり、小物やファッションに関しては素人ならではの味わい深い品が多くなるだろう。また、自分のデザインした品がプラットフォームを通して販売可能になるのも1つのC2Cの形だ。今後さらに増えていくことは間違いない。