ユナイテッドが約6億円でTechAcademyを買収


日本国内からITベンチャーの買収案件が発表された。
はたしてこの買収によってどんな未来が想像できるだろうか。

ユナイテッドがキラメックスを完全小会社化

アドテクを中心とするネット総合事業を手掛けるユナイテッド【2497】は2月3日、オンラインスクール事業「TechAcademy」を運営するキラメックスの発行済株式100%を取得し、完全子会社化すると発表した。

取得にかかる費用は総額で約6億円。内訳としては現在の経営陣の株式332株をユナイテッド株16万3012株にて交換(注:本日時点の株価約1500円で計算)し、残りの外部株主が保有する473株については約3億5500万円の現金にて取得することとなっている。本日付の取締役会にて決議し、全株式の取得完了は2月19日としている。

出典 http://thebridge.jp/

TechAcademyを運営するキラメックスをユナイテッドが買収した。買収額は6億円となっており、買収の規模としては小さい。経営陣は対価としてユナイテッドの株式を受け取ることになり、グループ入りすることになりそうだ。

かつて様々な起業家を生んだユナイテッド

ユナイテッドよりもネットエイジという名前の方が分かりやすいかもしれない。ユナイテッドのかつての社名だ。ネットエイジは数々の起業家を生んできた会社であり、その実績は日本国内において随一であろう。

netagemafia
出典 http://takanoridayo.blog.shinobi.jp/

GREE田中良和氏、ミクシィ笠原氏などは、孫正義氏、三木谷浩史氏、堀江貴文氏らの次の世代を代表する起業家だ。

そんな実績を持つユナイテッドの買収ともなれば様々な期待が持てそうである。

足掛け3年での買収

キラメックスは当初、クーポン事業でグロービス・キャピタル・パートナーズから2億円の出資を受け、華々しくスタートした。ところが、リクルートなどの競合の前に事業撤退をしたのは昔の話である。

TECHACADEMY
出典 http://thebridge.jp/

そのキラメックスが次に選んだのはTechAcademyである。そのスタートは2012年11月に開始したスクール事業から3年ほどして6億円の値で買収をされたことになる。これが早いのか遅いのかというとそれは難しいところであろう。ただ、6億円という金額が3年で成立すると考えるとやはり今の時代のスピード感を感じる。

今回の買収はeラーニング躍進の布石となるか

http://kigyo-ka.com/00355/

弊誌でも紹介したとおり、eラーニングという分野にとって2016年は大きな1年になるだろう。様々な期待が込められたのが今年の1年だといっていい。TechAcademyで言えば厳密にはeラーニングではない(対面での学習が中心)ものの、プログラミングキャンプという分野はeラーニングの中でも1つのトレンドである。

TechAcademyを買収したユナイテッドは今後さらなるヒットを期待するだろう。追随する他のIT教育ベンチャーの動きにも注目だ。