LINEの運用型広告がスタートへ、外部メディアにも配信


LINEが着実に収益化に向けて一歩一歩進んでいる。
運用型広告の詳細が明らかになってきつつありその全貌は見えてきている。

LINEが運用型広告サービスの詳細を発表

連日のLINEのニュースだ。LINEが2016年6月1日から始める運用型広告サービス『LINE Ad Platform』の商品ラインナップやターゲッティングメニューそして料金体系などが明らかになった。

LINEの決算の通り、LINEの今の収益の割合は、『広告』が35%、『ゲーム』が35%、『コミュニケーション』(スタンプなど)が22%となっている。もともとはゲームが41%を超えていたが、それに広告が追いついた形だ。
今後、広告がさらに伸びるだろう。

『LINE Ad Platform』の仕組み

『LINE Ad Platform』は、月間で約5100万人が利用するタイムライン上や、LINE上で利用できるニュースサービス『LINE NEWS』のほか、LINE上のプラットフォームでニュースなどを配信する1000超の外部メディアにも広告を配信することができる。

この広告サービスは2016年1月に連結子会社化したネット広告配信事業社『M.T. Burn』(株式会社フリークアウトとの協業)の持つ、ネイティブ広告ネットワーク『Hike Network』を利用している。

LINEという莫大なユーザーに外部メディアのコンテンツを提供し、そこに適切な広告配信を行っていく形だ。

広告掲載の形は

line-ad
出典 http://smmlab.jp/

広告の掲載は大きく分けて3つの形から成り立っている。『WEB AD』『APP AD』『VIDEO AD』このうちwebとappについてはクリックによりサイトへの遷移やアプリのダウンロードが行われる。videoについてはブランディング(プロダクトやブランドを認知してもらう)の狙いで使われるようだ。

そのユーザーの関心に応じて広告が配信されるような仕組みになっているようだ。

懸念される”LINEらしくなさ”

この広告に対して一部の有識者から懸念の声が上がっている。それは、この広告はLINEらしくないというものだ。今まで、LINE@など、ユーザーと企業のコミュニケーションを促進してきた(企業のキャラクターがスタンプなどの形でユーザーに受け入れられるなど)が、今回の広告メニューはコミュニケーションというよりは純粋に広告だ。

『Hike Network』で適切な配信がされたといってもそれはユーザーにとっては広告と認識されるし、従来の広告メニューもその点では変わりない。コミュニケーションに入り込み、ユーザーとの関係を重視するLINEとしてはあまり考えられにくい形だろう。