LINEが連結決算を発表した。
売り上げ収益は前年同期比で約20%増の順調な業績だ。
LINEが決算を発表
LINEが2016年7月27日2016年1~6月期の連結決算を発表した。
売上収益は前年同期比19.8%増の673億円となっており、順調に推移しているようである。スタンプなどのコンテンツの販売が堅調だった上、広告売り上げも拡大したことが寄与していると見られる。
その中でも売り上げを伸ばしたのがLINE広告である。2016年1~6月期の半年間で76.0%増の194億6100万円となった。今まで公式アカウントやスポンサードスタンプなどのメッセンジャー型広告が好調であり、6月には『LINE Ads Platform』をスタートした。
LINEアクティブユーザーは天井か
なお、6月末時点の月間アクティブユーザーは2億2000万人となっており、前年同期から4.1%増であった。ユーザーの伸びはもう天井をついたようで今後これ以上の上積みはなかなか望めそうにない。そうしたこともあってか、『LINE Ads Platform』の開始など広告による収益化に尽力しているように思える。
営業利益は133億円と前年同期の9億円の赤字から黒字転換を遂げた。最終利益は25億5900万円となっている。これを受けてLINE社の27日終値は前日比135円高(+3.38%)の4135円まで上がった。市場はおおむねこのLINEの業績を好感に捉えているようである。
LINE今後の方向性は決まったか
これまで様々な期待が寄せられていたLINEではあるが、おおよそ今後の方向性はすでに決まったように思える。『LINE Ads Platform』などの広告商品によってユーザーの利用時に広告を配信する形が完成形と言えそうだ。その他、LINE公式アカウントやスポンサードスタンプなどの方法で広告を配信していくことになるだろう。
『LINE LIVE』などのその他のサービスについてはあまり音沙汰がなく、ある程度LINEのビジネスモデルは決定したようである。ユーザー数も頭打ちであり、今後広告で収益を作っていく”刈り取り期”に入ったと言えそうだ。
収益自体は増えていくだろうが、我々としてはこれから新しいことが起こるというワクワク感はあまりないのかもしれない。もしかすると、LINEを脅かすスタートアップの出現はそう遠くないかもしれない。