常に存在感を示し続けるLINE。
そのサービスは次々に新たな展開を見せ、生活には欠かせないブランドになりつつある。そんなLINEの2015年7~9月期の業績ははたしてどのようなものであったのか。
新サービスを展開し続けるLINE
今からちょうど半年前、LINEの第1Qの業績の発表でLINEは新たな戦略への舵をとった。『LINE Pay』『LINE WOW』『LINE Taxi』『LINE@』という4つのサービスを展開したが、10月29日に発表した第3Q（2015年7~9月期）の業績発表ではそれらのサービスの成果が気になる所ではある。
上記の4つのサービス以外にも『女子高生りんな』などユーザーを驚かせる手を打ち続けてきたLINE。それらはユーザーにも認知されるなど形になりつつあるが、はたしてその業績はどうだったのか。
LINE、好調の2015年7~9月期業績
LINEは10月29日、2015年7～9月期（第3四半期）の業績を発表した。7～9月期の全体（LINE PLUS、LINE Business Partnersを含めた連結業績）の売上額は322億円（前期比16％、前年同期比35％増）。基幹事業であるLINE事業単体7～9月期の売上額は299億円（前期比18％、前年同期比38％増）となった。
出典 http://japan.cnet.com/
LINEの業績は売り上げが前年同期比の35%増となり、好調を維持している。上記のLINEの日本で展開するプラットフォームサービス以外にも、タイ、台湾、インドネシアなどのアジア圏のマーケットでユーザー数を伸ばすなど明るい話題も多かった。
また、売り上げに大きく貢献したのはディズニーツムツムなどのゲーム部門であるという。ソーシャルゲーム産業が移りゆく飽き性なユーザーによる高いボラティリティに苦しむ中、LINEの展開するタイトルは常に安定した売り上げを確保している。
また、広告部門が非常に好調を示しており、LINEバイトやLINEフリーコインVideoが人気を集めている。その他にもLINEマンガやLINEMUSICなどのタイトルは順調にユーザーを増やしており今後も期待ができそうだ。
徐々に完成しつつあるLINEのEcosystem
弊誌で紹介したLINEの目指す『Ecosystem』という形。LINEというメッセンジャーアプリはコミュニケーションの基盤であり、多くのユーザーは毎日使うようなアプリである。そのアプリを軸に生活の中にLINEが浸透していく（ゲームができる、マンガを読める、タクシーが呼べるなど）ような形はすでに完成しつつある。
大きな出来事は、LINEでみずほ銀行の残高が確認できるようになったことであろう。生活の中でLINEでできることは広がりつつある。
LINEの展開するサービスのうち決して全てがうまくいくわけではないだろう。とはいえ、LINEが他のアプリにそのメッセンジャーアプリとしての座を奪われない限り、人々は毎日このアプリを開く。その中で様々な機能が搭載されればいつでも定着する可能性があるだろう。今後もLINEは様々なサービスを展開し、生活に溶け込むことだろう。
